董卓にとってはまさに獲物が自ら懐に飛び込んできたようなものであった。
もともと出世欲が人一倍強く、さらに国のトップである天子を手に入れたとなれば鬼に金棒である。
董卓はその中常時の一人を殺し、そのまま都に乗り込んでいった。
ここからの漢の衰退はひどいものであった。
まず自分の独断で劉協を帝にし、劉弁を殺し、自分の成すがまま政治を操っていった。
宮廷では董卓の酒池肉林の生活が始まり、そして街では董卓の部下が自由気ままに暴れまくっていた。
人々は董卓に怯え、都は地獄絵図と化したのであった。
それに立ち向かったのが曹操である。
曹操は一度都を離れ、漢全土の将に呼びかけ勇士を集い、董卓に反旗を翻した。
ここに反董卓連合軍が誕生したのだった。
袁紹を大将とし、総勢数十万といわれる彼らと董卓軍の一大決戦がまさに始まろうとしていた。
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