日本の城基礎知識

戦国時代は日本の史上もっとも多くの城が築かれた時代であった。
自分たちの領地を増やそうと毎日のように戦が起こっていたのだが、勢力拡大の前提には獲得した領地を守ることがある。
そういった意味で大名たちは城を創り、また改良していったのである。

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城の種類

まず主流となったのが山城。高地に城を築くことで守りやすくしていた。兵法書にも敵よりも高いほうが優位であるとある。 しかし戦が多大に行われていくと山地では対処できなくなる。 またもともとの軍事的利用に加え政治を行うようになると交通が不便であることから城は平地に近く作られるようになり、 平山城、そして平城へと変化していったのである。

山城やましろ 平山城ひらやましろ 平城ひらしろ 戦国時代初期に多く見られた形。 山の峰に城を建てることで周りの山々などを 盾に敵からの攻撃を防ぐ。 普段は麓に住み、 敵が来ると城に籠もる軍事専用の城だった。 低い山や丘陵地に建てられた城。 戦国時代終期に多く見られ 平地に建てられた城。 交通の便などから城下町も多く、 大名は城で政治や居住をしていた。

城の構造

当然実際はもっと複雑で多彩な城であったがここでは一般的な城の構造を紹介します。

本丸ほんまる 城の中心部。もっとも大切な曲輪でここを落とされたら城が落ちたことになる。 中の建物は下記を参考。 居室きょしつ 書院しょいん 対面所たいめんじょ 城主や家族の屋敷 ----- ----- 　　　　　 二の丸にのまる 本丸を囲むようにできていて本丸を守る盾となる。通常、二の丸を落とさないと本丸は狙えない。 藩役所はんやくしょ 武具蔵ぶぐこ ----- 武器の保管庫 　　　　　 三の丸さんのまる 二の丸同様、二の丸を囲む。 屋敷やしき 蔵くら 馬屋ばや 重臣などの屋敷 食料などを保管 馬の管理所 　　　　　 堀ほり 敵の侵攻を食い止めるためのもの。 水のはいったものを水堀、水をいれてなく底が石などでしきつまったものを空堀(堀切)という。

城の名称

城の位置や重要な城にも名前がつけられた。

本拠ほんきょの城 大名が住む本拠の城。最重要拠点。 　　　　　 支城しじょう 本拠の城以外の城全般。その種類分けは下記を参考。 端城はじろ 番城ばんじろ 繋つぎの城・伝つたえの城 本拠の城を守る城 城兵を駐屯させて警備させる城 城と城を繋ぐ城 付城つけじろ・ 対城ついのしろ 海賊城かいぞくじょう 浮城うきじろ 敵の城を攻略するため臨時で築かれた城 水軍の活動するための城 沼や湖に囲まれた城 境目さかいめの城 陣城じんじろ 砦とりで 敵の国境近くに築かれた城 最高の戦力が投入される 合戦や城攻めの際に簡易的に築かれた城 城との境目はないが 城よりも小規模な防御施設